野生のドブネズミとファンシーラットの違い

野生のドブネズミとファンシーラットは遺伝的には変わりはないと言われていますが、長年人間に飼いならされることにより様々な変化が起こっています。
一番分かりやすい特徴はカラーですが、それだけではありません。

野生のドブネズミとファンシーラットの違い

社交的な行動

野生のドブネズミは決して人間に対して友好的ではありません。
ペットとしてのファンシーラットは人間を見れば好奇心旺盛にニオイを嗅ぎにきたり、よじ登ったりといった社会的な行動を示すことがしばしばですが、野生のドブネズミが自主的に人間近づくと言えばせいぜい人間の近くに餌を見つけた時ぐらいなものでしょう。

人間に対する適応力

野生のドブネズミを捕獲しファンシーラットを通常飼育するような環境へ置くと、照明の明るさや満足に隠れられる環境の無さからストレスで早死にしてしまうと言われています。
反対に飼いならされたファンシーラットは野生のドブネズミよりも行動力に欠けていると言われています。
これは人間が餌を運んできてくれたり、掃除をしてくれたり、至れり尽くせりの環境で長年繁殖されてきたことが関係しているのでしょうね。
これが「ファンシーラットは野生下では生きていけない」と言われる主な原因でしょう。

カラー

基本的に野生のドブネズミは「アグーチ(野生色)」と呼ばれるカラーです。
この色から”Brown Rat”という異名もあります。
勿論、ファンシーラットにもアグーチは存在しますが、その他にもブラック・ブルー・ベージュなどなど様々なバリエーションが存在します。

余談ですが、ファンシーラットのアグーチは玄人向けと言われたりもしますが、カラーとしては完全な単色ではなく一本の毛に二種類の色があり、とても奥深い趣のあるカラーです。
おそらく、実際に目で見ると非常に魅力的に見えることでしょう。

サイズ

通常ファンシーラットは尻尾を含め30cm程になりますが、野生のドブネズミは大きくなっても25cm弱程にしかならないと言われています。
これは単純に安定して食べ物を食べれるのかどうか、という問題でもありますが、人間の飼育下ではやはり長生きするという事も大きく関係してくるのでしょう。

また、ファンシーラットは野生のドブネズミに比べて運動不足で、どちらかというと肥満気味であるとも言われています。

ドブネズミは「オオカミ」ファンシーラットは「イヌ」

言うなれば、野生のドブネズミは「オオカミ」。長期的に人間が繁殖し販売しているドブネズミはファンシーラットと呼ばれ「イヌ」のような存在です。
なので、外で捕まえた”ドブネズミ”を”ファンシーラット”のように飼育しようとしてもそうはいかないという訳です。

もし、野生のドブネズミを見かけたとしても決して触ろうとはしないように!
野生で生きているものはネズミだろうと何だろうと、一体どんな菌を保有しているか分かりません。
可愛く見えても好戦的な可能性も捨て切れず、非常に危険です。


そもそもラットという動物は順応性の高い動物ではありますが、これほどまでに「ペット」として人馴れしたのには「母親の気質を受け継ぐ」という傾向があるからなのでは、と思います。
そのラットの母親が「おっとり」と人馴れのしたラットであれば、そのラットも母親に似た傾向がある、といった具合です。
人馴れしたラットは扱いやすく、繁殖や飼育も容易に出来たことでしょう。

しかし、いくら「ファンシーラット」だろうと人に馴れない子というのは存在します。
野生のドブネズミ、まではいかなくとも人間に対して敵対心のある子がしばしば現れます。
それは単にそういう素質のある子であったり、その子の母親やその子が幼少期に人間に荒い扱いを受けた、何かしら人間に対してトラウマがある、など要因は様々であるとは思います。

もし、しっかりと馴れたファンシーラットをお迎えしたいのなら、自分で実際に触れ合って選んだり、信頼のおける場所からお迎えするのが良いでしょう。

(参考)
The Difference Between Pet Rats & Wild Rats-SCIENCING