ファンシーラットのケージについて

ファンシーラットのケージ選びは難しいです。
ある程度大きくなる動物ですから、ウサギケージほどの大きさは将来的に必要になってきます。
しかし、そのままウサギケージを購入して離乳したばかりのチビを入れることは出来ません。
ウサギケージの網の幅は大体3cm程。チビは「さも当然」という顔で安々と脱走することでしょう。

上の動画を見て下さい。後半になりますが、ラットが肋骨を折りたたんで頭がやっと通る程の隙間を通り抜けるシーンがあります。
動画の通り、ファンシーラットは”穴抜け名人”なのです。
ケージを選ぶ上でもこの”穴抜け名人”を「いかに脱走させないか」考えていかねばなりません。

ケージはどうする?

一般的なパターンとしては4つ。

  1. 衣装ケースを改造したケージで幼少期から大人まで飼育する
  2. 成長するまで大きいケージに脱走対策を施す
  3. 小さいうちはハムスター用のケージで飼育し、大きくなったら網幅の狭い大きなケージで飼育する
  4. ラットに適したケージを海外から個人輸入する

④についてはほぼ私のことなのですが、個人的にオススメな方法ですので一緒に紹介します。

1.衣装ケースを改造したケージで幼少期から大人まで飼育する


こういうものですね。
必要なものは

  • 衣装ケース
  • バーベキュー網(天井用)
  • 結束バンド
  • ネジ
  • ふくろナット

など…
硬めのプラスチックを切断することになるので、ホットカッターがあると制作に便利でしょう。
衣装ケースのサイズは横60cm以上のものであれば大丈夫です。


参考までに上のような物であれば問題ないでしょう。
これらの材料はホームセンターや100均で全て揃います。
手間がかかる分かなりリーズナブルに済むようで、総額3000円いかなかったなんて話も。
ただ、構造によってはどうしてもニオイや空気がこもってしまったりするそうです。

制作方法については詳しい方がまとめて下さっていますので、「ラット 衣装ケージ」と検索なさってみてください。

2.成長するまで大きいケージに脱走対策を施す

これを選択するのならば、ケージは何であっても良いかもれません。
「何で網と網の間を脱走出来ないようにするのか」ですが、正直出れなくなるのであれば何でも構いません。
我が家は一時的なものとしてビニールを貼り付けていましたが、それでも問題はありませんでした。
ラットとプラスチック製品についてはこちら。


100均で大きなバーベキュー網を買ってきて結束バンドでとめる、なんて方法もあります。またはホームセンターで金網やメッシュを買ってきて、ケージにぐるっと貼り付けてしまう方法も。


このような防鼠グッズも使えるかもしれません。

デメリットとしてはやはり見栄えが悪いのと、どうしても掃除がしずらいこと。
一~二ヶ月程度のことなら何とかなるかもしれませんが、網幅の広いウサギケージなどで女の子を飼育しようと思うと結構な期間覆いをしなくてはならないかもしれません。

3.小さいうちはハムスター用のケージで飼育し、大きくなったら網幅の狭い大きなケージで飼育する

これは既にファンシーラットを大きなケージで飼っており、そこに新たに離乳後のチビラットをお迎えする時に有効でしょう。
大きい子用のケージではすり抜けてしまうから、ある程度大きくなるまでは別で飼いたい。体格差がありすぎて怖いので、成長してから同居させたい。など、新しい子をお迎えする時は色々とあるものです。


ハムスター用ケージは「ルーミィ」と「ミニデュナ」がオススメです。
理由としては横幅が50cm近くあること。
ただ、ハムスター用としては大きめのケージですが、男の子二匹であれば生後二ヶ月ほどで窮屈に感じるかもしれません。
こういう小さめのプラケージを持っておくと、病気の際の隔離用としても使用出来ますので結構便利だったりします。

4.ラットに適したケージを海外から個人輸入する

海外にはファンシーラットの飼育を想定して作られたケージというものが存在します。


種類は沢山ありますが、構造的にオススメなのは「critter nation」です。

商品紹介の写真にもラットが写っているのが分かりますか?
このケージ、おそらく私が知る中では最高のラットケージです。

オススメのポイントとしては、

  • 網幅1cm
  • 網幅が狭くガリガリできない
  • 扉が観音開きタイプ
  • フロアが全て取り外し可能、かつ換えパーツが個別販売
  • ロフトの平面積がこのタイプの中では一番広い。
  • ロフト裏にもハンモックなどが取り付け可能
  • 上方向へ無限に拡張可能
  • 地面から距離がある(冬場の冷え対策)
  • 糞尿が網目にかかることのない構造

です。

どこが良いって全部良いのですが、特筆すべきはロフトの作りでしょうか。
こういうタイプのロフトは平面積が狭いものが多く、平面移動を多様するラットにはどうにもマッチしません。
ですが、critter nationはロフトがケージの幅の約半分あり、それだけでコンフォート60の底面と同じ大きさがあります。
ラットが手足などを挟むことなく安心して暮らせる構造であり、ロフトの裏にはハンモックを引っ掛けられる凹凸があります。
ありそうなポイントですが、これが他にはなかなか無いのです。

上のHPを見て頂ければ分かるのですが、米amazonから直接購入することが出来ます。
私が購入したときはダブルで5万ちょっとだったかな。
1ユニットで6匹まで飼育可能です。
チンチラやフェレットも飼育可能ですので様々な動物に応用も効きます。

デメリットとしては非常にでかいこと。
横幅90cm奥行き60cmほどあり、場所をとります。
made in Chinaなのでか、物によっては溶接が荒く、パーツがしっかり入ってくれず無理やり組み立てることになるかもしれません。おそらく、組み立てには男手が必要でしょう。

ファンシーラット一匹あたりに必要な床面積

検索すれば「ラットケージ計算機(英語)」というものがヒットすると思います。
ここではザックリ簡単に感覚で計算出来る方法をお教えします。
厳密なものではないので、その点ご理解下さい。

なんてことはなく簡単です。
床面積約60x45cmあたりオスラット1匹、メスラット2匹ほど飼育が可能です。
高さのあるケージであれば上にフロアを追加し、飼育可能頭数を増やすことも可能です。


ただ、厳密にこの広さが必要なのかというと、なんとも言えないところがあります。
確かに、多頭飼いする場合は一定の広さがあったほうが好ましいと言えます。
それは狭いケージに複数のラットを押し込めると縄張り意識のトラブルが勃発する可能性があるからです。

しかし、単頭飼いの場合はそうではありません。
ファンシーラットを飼ったことのある方はご存知の通り、年をとって落ち着いたラットは人間が見えない状況では動き回らず寝てばかりいます。
単純に「寝ずみ」という由来どおり猫の次に睡眠時間が長い動物ですので、寝ている時間が長いのは道理ではあります。
起きている時間であっても、飼い主に構ってもらえないと分かると動き回らずつまらなさそうにしている場面があります。
こういう子であるのならば、ケージは必要な物が入る最低限のサイズで頻繁に外に出して一緒に遊んであげる、というスタイルでもさほど問題はないでしょう。

日本で購入できるオススメケージ

単頭飼い用

色々と使えそうなケージはあるのですが、私のオススメは「シャトルマルチ70」です。


床に人間用のマットをひいて床材とすれば掃除はとっても楽です。
ただ網幅が結構広く、女の子は頭がすり抜けてしまうかもしれません。
これのみで幼少期から飼育しようとするのならば、事前に脱走対策は必須でしょう。


女の子にはこちらが良いかもしれません。
サイズも64.5×25.6×49cmと通常の”ルーミィ”よりも15cm以上大きいです。
網が上部のみ、かつ網自体も細かいので脱走は不可能でしょう。
ただ、奥行きがちょっと狭いですね。
数字だけみると男の子にはちょっと窮屈かなといった印象。


こちらは「イージーホーム ローメッシュ」
床の金網をプラすのこの「樹脂休足フロアー」に変更可能です。
「イージーホーム ハイメッシュ」にも共通することですが、この「イージーホーム ○○メッシュ」シリーズは網の一部が長方形になっており、そこから脱出出来てしまうそうです。
その部分のみ針金を巻くなど脱出対策が必要です。


コンフォート60もオススメですが、欠点は床をプラすのこに出来ないこと。
デザインはとってもいいのですが、錆びたり変色する金網にこびりついた糞尿を毎週掃除するのは骨が折れます。
プラすのこであれば幾分か楽ですし、フリース床に出来るケージではしなくても良い努力ですからね。

多頭飼い用


「イージーホーム ハイメッシュ」は「ローメッシュ」が20cm程縦に長くなった商品です。
許容飼育頭数としては女の子2~3匹、男の子2匹まででしょう。
こちらも「イージーホーム ローメッシュ」同様、網の一部が長方形になっており、そこから脱出出来てしまうそうです。
その部分のみ針金を巻くなど脱出対策が必要です。


「コンフォート60」に「スーパーケージ60タワー」というパーツを接続して「コンフォート60ハイ」として使用できます。
こちらも許容飼育頭数としては女の子2~3匹、男の子2匹まででしょう。
「イージーホーム ハイメッシュ」よりは少し大きいですが、やはり底面の仕様についてはあまり良いとは言えず、オススメはし難いところ。
デザインは可愛いんですよね…。


あまり網幅を気にしないのであれば、「ウサギケージ」や「フェレットケージ」はオススメです。



ただ、女の子や小さなチビラットちゃんには脱走という観念から厳しいかもしれません。
うっかり脱走させてしまうと部屋の中は危険だらけです。
ラットの死因ランキングにはしばしば「感電」がランクインします。
脱走していると気がつかずに踏みつけてしまう。なんて恐ろしい事故も発生します。

ぜひ、しっかりとした脱走しらずのケージを手に入れ、不安のない素晴らしいラットライフを送りましょう。

※大きいケージを買ってしまうとどんどん飼育頭数が増える傾向にありますので、ご注意を…。